ゆかし あたらし

いろいろ書きます。穂乃果ちゃんが好きです。

成功する組織の特徴とは ー組織論から見るμ'sと音ノ木坂学院生徒会ー (4218文字)

1.はじめに

ラブライブ!1期中盤までμ'sと対になる組織として描かれてたのは絢瀬絵里率いる生徒会です。どんどん結果を出してくμ'sと比べてエリチというか生徒会は空回りしてるような印象が目立ちました。結局、エリチがμ'sに加入したためにこの対立軸という物は形骸化してしまうんですが、μ'sは廃校を止められましたが生徒会では止められない事はなんとなく想像がつきますよね。

この結果の差はなんでしょう。いろんな要素があると思いますが、今回はこれを組織の問題としてとらえて掘り下げてみようと思います。そして生徒会がμ'sのようになるには具体的にどうしたら良かったのかを考えて、僕たちが組織を動かす時の参考になればすごくいいなと思います。

 

2.成功の要素

小規模な組織が成功するか否かのは、「学習フレームができている環境」「心理的に安全な環境」「失敗を許容する環境」「多様性が認められてる環境」これらがあるかないかに寄るところが大きいと僕は考えています。心理的に安全な環境や学習フレームってなんぞやって思う人もいるかもしれませんがそれは後で解説していきます。μ'sはこれらの四つの要素があると僕は思います。反対に生徒会には情報が少ないのですべてとは言えませんが欠けてる要素が多いような気がします。ここからはそれぞれの要素についての比較と改善案を見ていきましょう。

 

3.学習フレームができている環境について

フレームというのはなんでしょう。簡単に言うと個人のとらえ方です。学習フレームというのは個人が組織を学習する場ととらえている事を言います。ちなみに経営学というか組織論の世界で学習と言うと試行錯誤という言葉に近い意味になります。

μ'sに関してはこれが出来上がってるように思います。実際に1期の作中では練習中にリーダー(穂乃果ちゃん)やマネージャー(エリチや海未ちゃん)以外の人も振り付けなどの変更について意見を出すシーンもありますし、作中で描かれない所でも積極的に行われているのでしょう。

では、生徒会はどうでしょう。これは作中における描写が少ないのでどちらと言えません。しかし一般論で言うと生徒会という組織は学習する場というより作業する場という印象が強いと思いますし、音ノ木坂学院の生徒会についても例外ではないような気がします。

では生徒会はどのように改善すればいいのでしょう。それはリーダーは自分も人間だから間違いがある事を認めて目的を達成するためには他のメンバーの力が必要であること、そのためにやって欲しい行動*1を具体的な言葉を使って述べる事です。エリチが一回はっきりそう言う事が事態を打開する鍵でしょう。

 

4.心理的に安全な環境について

心理的に安全な環境という言葉を聞いたことある人は少ないでしょう。簡単に言えばこの組織の中では自由に意見を言っても絶対に否定されないという組織というかメンバーへの信頼みたいな物です。

この点、μ'sはどうでしょう。3rdユニットシングルでは衣装と振り付けを考える会議の様子を描いたドラマパートが収録されていますが、その中で普段はあんまり意見を表に出さない花陽ちゃんが促されながらも会議の流れとは反対の意見*2を言って他のメンバーもそれを貴重な意見の一つとして受け入れます。心理的に安全な環境ができあがっていると見ていいでしょう。

しかし、生徒会は違うようです。エリチは8話でオープンキャンパスでμ'sにライブをやって貰おうって意見を出してきた人たちに威圧感を出して他の意見を出すようにいいます。これじゃ自由な意見なんてでてきませんね。その上、エリチがアルパカに唾かなんかを吹きかけられた時に後輩達(?)が必死に顔を拭いてるシーンがあります。ここから読み取れるのは厳しい上下関係です。顔ぐらい自分で吹くべきじゃないんでしょうか。厳しい上下関係は心理的安全に対してネガティブな影響をもたらします。μ'sが先輩禁止にしたのは組織論的にもすごく理にかなった事だったんですね。やっぱり、この分野だと現状では今ひとつですね。

ではどうすればいいのでしょう。

まずはリーダーが直接はなしが出来る親しみやすい人になりましょう。μ'sに入る前と後のエリチを比べたら分かりやすいと思います。そして前の章で述べたように自分が間違うことを認めて、他のメンバーに力を貸して欲しい事って事を述べましょう。そして最後に、これはμ'sでは行われていない事*3ですがやってはいけない事を明確にしましょう。そうすればその中では自由にすることに対しての恐れが減ります。またそのやってはいけない事を誰かが破った場合には公平にきちんと罰しましょう。

 

5.失敗を許容する環境について

失敗を許容する環境とはどういう事だろう。それは失敗する可能性が高い事にもチャレンジすることができる環境という事であります。*4この点に関してμ'sがそのような環境があることは誰しもが認める事でしょう。

では生徒会はどうでしょう。生徒会に関しては情報が少なくて断定ができませんが、エリチがμ'sをオープンキャンパスに参加させる事を渋った理由の一つに失敗を恐れたというのがあると思いますし、生徒会のやってる事はとても保守的に感じます。やっぱり失敗を許容する環境と言うのは難しいように感じます。

では、生徒会はどうしたらいいのでしょう。

まずはリーダーの意識改革です。怖がる癖は捨てましょう弱気な僕にさよならしましょう。これは一人の問題なので少し意識すればできると思います。今度はその意識を広めていくにはどうしたらいいのでしょう。簡単な事です。失敗にインセンティブを与えればいいのです。何か新しい事にチャレンジして残念ながら失敗した人に対してインセンティブーこの場合はチャレンジについて簡単なねぎらいや褒める言葉がいいと思いますーを与えてなんで失敗したのかをみんなで考えるような習慣を作るようにしましょう。心理的安全も大きく関わってきますね。また考える時には失敗に対する責任について追及するのは絶対にやめましょう。

 

6.多様性が認められてる環境について

多様性を認める事の大切さ、これは説明するまでもなく大事な事だと誰もが知ってはいると思います。ではなぜ重要なのでしょう。まず組織のメンバー全員が同じ信念や考え方や意見を持っている事はまれだからです。多様性を認めなかったらこのような差異がメンバー間に亀裂を生むことになります。また多様性は新たな可能性を生み出します。ではμ'sから見ていきましょう。μ'sに多様性があってそれが認められているというのは一目瞭然ですね。実際に2期6話で穂乃果ちゃんが「みんな個性的なんだもん。普通の高校生なら似たもの同士が集まると思うけど、私たちは違う。時間をかけてお互いのことを知って、お互いのことを受け入れあって、ここまで来られた。」と言います。多様性を認める事で成長してきたとはっきり言ってますね。

その一方生徒会はどうでしょう。μ'sに対するエリチの姿勢を見る限り多様性を認めているとは言えないような気がします。生徒会は今まで述べたようにピラミッド型の組織である可能性が高くリーダーであるエリチの姿勢がそのまま組織の姿勢に表れてしまいます。これについてもまだ不十分でしょう。

では解決策はどうしたらいいのでしょう。これは難しい問題です。μ'sがなぜ多様性を認める環境を手に入れられたのかは組織体質が2年生組3人の間の関係に由来しているからです。そして3人の関係は生まれ育った音ノ木坂というか秋葉原という街が多様性を認める街だったことに由来します。*5完全に特別な例なのです。でも策がないわけではありません。一つは共通の目的を持つことによって一つにまとまることです。二つは先に述べたように心理的に安全な環境を作る事です。三つ目は他の人に感心を示して積極的に質問したり情報共有する事がいいことだという雰囲気を作る事です。これはリーダーが率先して行えばいい感じでしょう。

 

7.最後に

今回は言及しませんでしたが、決断力という事は組織において非常に重要です。μ'sは穂乃果ちゃんという天才的な決断力の持ち主がいた事が成功の大きな要因でもあります。でもそういう個人の資質に頼るのはあんまりいいことではありません。だれにでも通用する決断力の付け方、それは今まで述べた事の中に答えがあると僕は思います。

μ'sと生徒会というのは、これからの組織と従来の組織のメタファーのように思えます。産業革命以来、成功する組織というのはそれぞれが自分に課されたノルマを忠実にこなす、そういう組織でした。今ではその考えは完全に過去の物になりました。それがラブライブ!にも表れています。そしてなにより、どちらの方が所属する人にとって幸せなのかはμ'sに入る前後のエリチを見れば一目瞭然です。組織の成功は組織の構造によるところが大きいと僕は思っています。一つでも多くの組織が成功する組織に笑顔を消さずに働ける組織になるように僕は祈っています。

 

8.参考図書

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

 

 

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

 

 

 

 

 

 

*1:例えば自分が間違えてたらその場ではっきり言って欲しいとか

*2:その直前に数個出ていた出てたアイデアの方向性とは反対の意見という意味で、会議からそれた意見という意味ではありません

*3:μ'sもここで一人で抱え込まないなど何かを決めていれば12話のような悲劇的な状況は回避できていたのかもしれませんね。

*4:もう小さな失敗から学ぶ事により大きな失敗を防ぐという意味合いもあるのですがこれは今回は置いておきます。

*5:ことりちゃんSIDに女の子同士の間ではちょっと珍しいけどと言いながら書いてありますね。

アニメ考察についていろいろと (2197文字)

1.はじめに

みなさんはアニメを見て考察とかするタイプですか? しないタイプですか?

僕はどちらかと言うとするタイプだと思います。

今回はアニメ考察とかをしていて思った僕のそれに対する持論を書きたいと思います。

それぞれの見出しが独立した文章ですし、思いついたらその都度追加していきます。

 

2.作者と考察

アニメ考察を割としてる人たちは必ず一回は「作者はそこまで考えてないと思うけど」みたいな事を言われたことがあると思います。僕もその疑問に前はうまく答えられませんでした。

しかし、作者がどこまで考えてるかなんてそんなに大切な事でしょうか?

eroge-pc.hatenablog.jp

この記事は少し極端ですが大筋ではその通りだと思います。

作者が何を考えて書いたのかより、僕たちがどう感じたかの方が大切なんじゃないんでしょうか。主観的すぎると思われるかもしれませんが、アニメというのは映像コンテンツであるため、完全な客観性を持って文章に落とし込むことは不可能ですし、人間の心理を読み取れる技術なんてものは存在しません。そんな中で客観性を保つのって不可能だと僕は思います。

僕が最近考えてるのはアニメ考察という物はある意味二次創作の一つなんじゃないのかということです。アニメ自体をベースとしてそれらの行間を補うための何かを自分で作る事。それがアニメ考察なんじゃないんでしょうか。だからこそアニメ考察という物は考察記事ではなく二次創作の小説や漫画やSSなどに還元されるべきな気もします。

 

3.考察はなんのために

アニメ考察をしてる人は必ず一回は「そんなに考えてアニメを見て楽しいの?」とか「アニメは頭を空っぽにして見る物でしょ?」と言われたことがあると思います。でも、僕にはちょっとそういう考えが理解できないんです。確かに頭を空っぽにして見るアニメもあります。最近見たアニメですと、考える暇を与えずにハイセンスなギャグをどんどん打ち込んでくる『てーきゅう』や頭の回転数を自然と下げ心を優しさで包み込に自然と涙がこぼれ落ちてくる『たまゆら』などが頭をからっぽにして見る物だと思います。あと『ラブライブ!』もとくにこれといって考えなくても感動できる人が多いみたいですね。

これらに共通する事はなんでしょう。それはポルノのようなものであることです。

てーきゅう』は笑いのポルノでありますし、『たまゆら』は優しさのポルノです。そして『ラブライブ!』は青春のポルノです。*1

ポルノというと悪いイメージが付くような気がしますが、僕は決してそうではないと思います。俗にポル産アニメと言われるそのままの意味でのポルノは別ですが、それ以外の物でポルノ作るのってなかなか難しいと思うんですよね。感動のポルノや青春のポルノはまだしも、笑いのポルノなんて才能がないと作れないように思えます。考える必要のあるアニメと考える必要のないアニメだったら普通に考えると前者の方が優秀な気がしますが、考えたら面白いアニメと考えなくても面白いアニメだったらどう考えても後者の方が優秀で作るのも難しいように僕は感じます。

つまり何が言いたいかというと頭を空っぽにして見て面白いアニメという物は限られてますし、それ以外のアニメはある程度頭を使わない限り面白くないと思います。萌えのポルノだけで作品を見続けられるような忍耐力は僕にはありません。

それでも、考えてばかりだとアニメは楽しくないんじゃないの?って思う人たちはまだいると思います。それはとんでもない誤解です。考察しながら見る事によってアニメは何倍も面白くなりますし感動するようになります。考えてアニメを見てつまらないって思うのは考える事が作品の外側をなぞるような物ばかりだからではないでしょうか。キャラの心情に対する考察という物は作品を見る事によって得られる感情の高まりを更に強化します。

単純に考えてみてください。例えばラブライブ!の1期4話で最後のμ'sに花陽ちゃんが入るシーンは感動するシーンとよく言われてますが、花陽ちゃんが「μ'sのメンバーにしてください」と言うところだけを見せられたら果たして感動するでしょうか?

何も感動しませんよね。あのシーンが感動するのはアイドルに憧れて本当はやってみたいと思いながら自分には無理だと決めつけていて、諦めていた夢への一歩を友人の助けを借りながらもちっぽけな勇気を頑張って振り絞ってやっと一歩を踏み出したという前情報があってこそのあのシーンであって、あのシーンだけ見せられたも感動しません。

感動って言う物はポルノ的な作品じゃなければそういう前情報があって初めて生まれる物なのです。そのような隠された前情報を探すことが面白い考察なのです。これによって隠された前情報を見つければ見つける程感動できる場所が増えます。そして、その前情報を元に心の中でキャラクターの心情をシミュレーションできるようになれば、アニメの感動は一気に高まります。*2これこそが考察をする意味なんじゃないんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

*1:映画の話になりますが例えばマッドマックスは暴力のポルノとよく表現されます。だからこそあれだけヒットしたのです。

*2:僕は1期8話でこれをやっと時はついエリチの心情をシミュレーションしすぎて最後のシーンで穂乃果ちゃんに対して無意識で泣きながら感謝の言葉を述べていたことがあります。

ラブライブ!のメッセージとはなんでしょう? 簡単にまとめてみました。

1.始めに

アニメにしろ何にしろ物語に触れる事の目的とはなんでしょう?

僕には二つの物があると思います。一つは感情を刺激することです。

そして二つはそこから何かを学んで自分の人生に活かすことです。

今回は後者の方にスポットライトを当ててみました。ラブライブ!から何を学ぶ事ができるのかそれをこれから話していきたいと思います。

 

2.ラブライブ!の可能性

アニメ版ラブライブ!で起きた奇跡はただのご都合主義ではありません。彼女達は奇跡を起こすべくして奇跡を起こしました。つまり、その方法を一般化することができれば必ずではないにしろ奇跡的な事が起こせるようになるのではないか。

ラブライブ!みたいに奇跡を起こすアニメなんてごまんとあるじゃないか、なんでラブライブ!が特別なんだ!と思う人もいるかもしれません。

しかし、アイドルアニメというコンテンツは普通のアニメと違いドラマだけじゃなく大量の音楽やライブ映像で僕たちを魅了してきます。これだけドラマ以外の物で物量を投下できるのはアイドルアニメしかないのです。3Dと2Dのハイブリッドにより大量のライブシーンを挿入する事が可能になってるラブライブ!は特にそうです。

だからこそ、ラブライブ!は特別で大きな力を持つ物なのです。

 

3.ラブライブ!のメッセージとは

ラブライブ!のメッセージについて僕がぱっと思いつく物は次のような物です。

  1. 仲間と共に目標に向かって全力で進む大切さ。
  2. それぞれがやりたいことをやる大切さ。
  3. 異なる人たちが互いに認めう大切さ。
  4. 変わることを恐れない大切さ。
  5. 未来をしっかり見る大切さ。

ラブライバーの人たちにはわざわざなんで大切かという解説する必要なんてないと思いますので解説は省略します。*1

 

4.このメッセージをどう活かすか

ラブライブ!考察まとめで有名なmomorinさん(@momorin_cloverZ)がラブライブ!というタイトルの解釈としてすごくいいことを言っていました。

momorin1227.tumblr.com

いまを生きている(Live)ことを 全力で愛する(Love)ために

最初の話に戻りますがアニメを見る目的の一つは自分の人生に活かすためだと僕は考えています。この言葉はラブライブ!を見る事の目的を短い文章で的確に表しています。いま生きてることを全力で愛するために必要な事として僕は五つのラブライブ!からのメッセージをあげました。

ラブライブ!に感動した人たちは是非これを実践してみてください。『Happy maker!』・『Dreamin' Go! Go!』・『SUNNY DAY SONG』μ'sはあなたを応援してくれています。もちろん、僕たちは彼女たちみたいに天才じゃありません。これだけじゃどうしようもないです。もしこれだけの事で奇跡が起きるのなら、似たような事が書いてある自己啓発本が大量に売れてるのに社会がちっとも明るくならないのとつじつまがあいません。

でもご安心ください。ラブライブ!は具体的なヒントも与えてくれてます。そして、それらの多くを裏付ける社会科学ー特に組織論ーの研究データもあります。それについてはこれからまた別の記事で書いていきたいと思います。

 

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

 

 

*1:ラブライバーじゃない人はすいません。

クリエイティブ精神を受け止める場所であること ーコミケと露出レイヤー問題についてー (1463文字)

受けとめてあげるここで
最初は少しためらっても
受けとめる場所があるって
もっともっと知ってほしくなるよ…なるよ!

 (μ's - SUNNY DAY SONG)

コミケの魅力ってなんでしょう。僕は一言で言うと多様性だと思います。

社会学や化学などのお堅い本から様々なジャンルのエロ本まで、本当にどんな事に興味を持っていても絶対にお目当ての本が見つかるようないろんなジャンルの本があります。僕も今回、ネット中を探し回っても全然見つからなからないジャンルの本を見つけて大満足しました。

多様性があることとクリエイティブな環境であることは大きく関係しています。コミケなら規則に沿えばどんな物を出しても許されるし好きな人に巡り会える。そんな想いから生まれるクリエイティブな環境こそがコミケの魅力なんじゃないんでしょうか。

 

何度も言いますコミケの魅力は多様性です。不健全だから不愉快だから追い出すそんな事は絶対にあってはならないのです。

しかし、残念ながらそのような風潮が広まりつつあるジャンルがあります。

そう、コスプレ界隈です。

僕の感情論を述べますと露出レイヤーやそれに群がる男達ははっきり言ってとても気持ち悪いです。メンヘラ女が露出で男に媚びてる様子や、それにまんまと釣られる様子は非常に気持ち悪いです。

しかし、だからと言って追い出すなんてしていいはずがありません。

そんな事したらやってる事は日本が悪く見られるから不健全な漫画やアニメを規制しようとするおばさんと一緒じゃないですか。

確かに道徳的にはあまりよろしい事じゃありませんよ、でもエロ本売ってるイベントに道徳性なんて求める方がおかしいんですよ。多様性を担保するという事はアングラな物とも関わっていく事です。

露出レイヤーはキャラへの愛がないと言う人たちもいます。それの何が問題なんですか?このアニメのキャラクターの服装可愛いから着たい、そじゃダメなんですか? 第一にオタクの愛なんてほとんどが後ろに(笑)が付くようなもんじゃないですか、なんぜそんなに偉そうなんですか?

露出レイヤーは目立ちたいからコスプレしてるだけと言う人がいます。目立ちたくないならなぜコミケのコスプレ広場なんてわざわざ追加料金払って大きい荷物を持ってまでも来るんですか? 程度の大きさの問題はあれどもみんな目立ちたいから来てるんですよね。それでいいじゃないですか。

コスプレイヤーなら露出以外が人気を取るべきだという人がいます。これはその通りです。露出レイヤーの方々も露出するのはいいとしてもっとクオリティを上げるように努力して欲しいですね。

 

なんかいろいろ書いてきましたが要するに、多様性が魅力の環境で道徳性や感情を元に特定の物を追放することは絶対にやってはいけない事と書きました。もちろん違法なら別ですが今のところ彼女達はコミケのルールは守ってると思います。*1

しかし、このままって言うのはどうかと思いますし普通のコスプレイヤーの人たちが露出レイヤーの人たちと一緒にされたくないと言うのは当然の気持ちです。

だから、僕はコスプレブースを一般と露出で2つに分けるのがいいと思います。そして露出レイヤーさんたちの方にはグラビアコスプレみたいな新しい呼称を作ってあげてそれを広めたらいいと思います。アイドルとグラドルが区別されてるように、普通のコスプレイヤーと露出レイヤーもそのうち区別されるようになるでしょう。

 

*1:一応、カタログのコスプレのページは一通り目を通した事があります。

二次創作レビュー SS 凛「塾に行くにゃ」 (870文字)

blog.livedoor.jp

僕が受験期にリアルタイムで見させて頂いたSSです。

ストーリーを簡単に説明すると2年生になってなんとなく行った塾の夏期講習で数学の面白さに目覚めた凜ちゃんが泣いたり笑ったりしながら東京大学を目指すお話です。

 

このSSの面白いところはラブライブ本編のような青春スポ根を受験勉強でやっているところにあります。受験勉強って決して避けられないし多くの人たちが人生で一番力を入れるところですし、なぜいままで青春スポ根がほとんどなっかったのか謎ですよね、まあ探せば少しはあるんでしょうけど。仲間達と泣いたり笑ったり喜んだり、ときには喧嘩をしながら大きな目標に向かっていく凜ちゃんを始めとする1年生組3人の姿はアニメ本編同様に見ててと元気を貰えます。

ラブライブ!の劇場版の後も続いてく彼女たちの青春が見たい方に是非読んで欲しいです。彼女たちの奇跡はあそこ(μ's解散)できっと終わらないでしょう。それの一つの答えがこのSSだと思います。

そして、このSSはいま高校生の方に是非読んで欲しいです。少しですがちゃんとした受験知識の話もありますし、何よりモチベーションが前よりずっと大きくなると思います。*1

 

最後にこのSSを読む時は所々でμ'sの楽曲を思い出してください。*2僕があの中に書き込んだように『どんなときもずっと』がピッタリなシーンがあります。是非そこでは『どんなときもずっと』を。他のシーンでもそれぞれがピッタリだと思った曲を思い出してみるともっと楽しめると思います。

 

*1:まあ、人によってはというか僕みたいに精神状態が一気に悪くなった人もいますが

*2:というか勝手に脳内再生されますよね。

メモ 東京が好き

 

本当に徹夜組を減らしたいなら今すぐ取るべき方法 (2206文字)

今年もコミケの季節ですね。僕は1日目だけ参加して評論島で何冊か買った後に軽く会場を見回って帰りました。冬はちゃんとお金貯めて参加したいですね。

 

さて、コミケの時期になると決まって現れるツイートの中に徹夜組叩きツイートがあります。徹夜組にペナルティを与えろ!と言うツイートはこの時期になると嫌という程見ます。しかし、なぜ準備会は徹夜組にペナルティを与えないのでしょうか?

それは徹夜組にペナルティを与えると現状より悪い事態が起きる可能性が高いからです。まずは徹夜組にペナルティを与えるとどうなるか考えてみましょう。

まず、徹夜組をしていた方々はペナルティによって徹夜をする意味がなくなった時に始発で来るようになるでしょうか? 僕はならないと思います。なぜなら始発で来ても買えない商品があるから徹夜を始めたのが徹夜組です。*1始発なんていう手段は既に眼中にないのです。

では、どうするのでしょうか? 簡単です、会場外で徹夜するのです。

会場外で徹夜する人にペナルティをかけることは困難ですし、会場外で徹夜して始発の先頭に混じって会場入りするのが妥当でしょう。

そうなるとどうなるでしょうか? いままでは一つの場所でまとめて徹夜させてたのでぼちぼちの秩序が生まれ、準備会側が警備員をそこに付けるなどトラブルへの対策も容易でした。しかし、会場外で徹夜をするようになればそうはいきません。

大量のオタクが深夜のお台場等を徘徊する地獄が発生します。また、そこでトラブルが起きた場合も警備員を周辺地域全域に配備することは不可能ですし対応がすごく難しくなります。また会場外と内でトラブルが起こった時の外部の人達の目も大きく変わってくるでしょう。

結局、コミケを取り巻く状況が悪くなるだけで始発組の不利益が変わらないという最悪の結果が起きます。それを理解して準備会側も黙認をしているのでしょう。

 

では、コミケで徹夜組を減らすために取れる手段はないのでしょうか?

いえ、それは確実にあります。

まず、なぜ徹夜組という物が発生するのでしょうか? それは簡単です、始発じゃとてもじゃないけど買えない物*2があるからです。

例えば今回の夏コミ1日目で言えばまんがタイムなんちゃらとかいう雑誌を出してる某出版社のブースではサークルチケットを使っても買えない商品があったと聞きます。

これっておかしくないですか?

みなさん考えてみてください。この出版社は在庫を絞らないと問題があるぐらい無名な出版社なのでしょうか? 違いますよね。人気作を大量に抱えてるいまイケイケ絶頂の出版社ですよ。実際に用意された数量より遥かに多くの量が売れる事なんて分かりきってることじゃないですか。それならなんでそんな数しか在庫を用意してなかったんでしょう。

この問題について考える上で参考になるとあるエロゲブランドの公式Twitter垢の発言があります。

togetter.com

これがおそらく企業の徹夜に対する認識なんでしょう。

彼らは徹夜が発生するという事を全く問題視していません。それどころかそれをステータスのように感じています。どの企業もこんな認識なんでしょう。

これは企業側だけが悪いわけではありません。なのは完売ネタから分かる通り、コミケでは入手が困難になればなるほど話題性が上がります。その上、僕のようにそれを事実上でも名指しで批判する人達は皆無な状態です。不良在庫を抱えるリスクが全くなくなる事とそのような話題性を考えれば、売上が減ってでも絞るという判断は合理的です。

ここで徹夜組を減らすために本当に必要な事が見えてきましたね。

それは企業に欲しい人の多くに商品が行き渡る状態を作らせる事です。

具体的に言いますと事後通販の徹底などです。同人サークルぐらいですとそういう事をする体力がないかもしれませんが、コミケに出るような企業は違います。エロゲブランドみたいな零細な企業もありますが、エロゲブランドはほとんど公式通販を持っています。不良在庫が怖いなら受注生産にすればいいだけじゃないですか。それに加えてどうしても限定商法がしたいなら抽選にすればいいじゃないですか。

これを準備会側が半強制することがどうしてできないんでしょうか? 「早期に完売になった商品は事後に再販を行う事。」と規約に書いて守れない企業には1回目は警告をいれ2回目は追放するだけでいいんじゃないんでしょうか? コミケには企業にも落選という事があります。代わりはいくらでもいるのです。なんなら企業を全部潰して一般サークル入れればいいじゃないですか、そちらの方がコミケの精神には忠実だと思います。もし、企業サークルの出展料や客引き効果が減るのが怖くて、このような行為ができないなら準備会側が誇らしげに語ってるコミケの精神を表す言葉の後ろに(大爆笑)といれざるおえません。

それと僕たちユーザーはそのような不幸をうみだす企業を徹底的に糾弾する事が必要です。決して悪行は武勇伝にしてはいけないのです。

 

 

コミケplus Vol.4 (メディアパルムック)

コミケplus Vol.4 (メディアパルムック)

 

 

 

 

*1:仮に徹夜組が0人になっても始発組の中で格差が出てしまうのも確実です。

*2:主に企業