ゆかし あたらし

いろいろ書きます。穂乃果ちゃんが好きです。

それを学ぶ意味はなんですか? ー運動会など学校行事についてー

先日大阪府であった組体操の事故のせいで組体操に対する論争が巻き起こっています。その中で組体操擁護派が唱える教育的意義を見てるとなんかもやもやしてきたので今日はその事について書いていきたいと思います。今回は組体操の是非については置いておきたいと思います。*1

 

学校行事の教育的意義としてあげられる物は組体操に限らずつぎの3つの物があると思います。

  1. チームワークを学ぶ
  2. 友情を深める
  3. 自己達成感を養う

僕は思うんですよ。これってわざわざ面倒な事してまで学ぶ意味なんかありますか?

全てが大切な物っていうのは分かりますよ。僕はラブライバーですからこういうの大好きです。

しかし、学校行事として強制的にやらされるという点や結果の小ささや日本社会の現状を考えるとわざわざそんな面倒くさい事をしてまでもする意味があるとは思えないんですよ。

たとえばチームワークを学ぶなんて言いますけど、チームワークなんて学んで何になるんですか?将来集団でやるプロスポーツ選手にでもなるんですか?日本の一般的な組織は言うほどのチームワークがあるとは思えないですし、学校行事で学べる分なんて一緒にちょっとの間仕事すれば簡単に身につくと思うんですよね。

その次に友情を深めると言いますけど、わざわざ学校行事なんてやらなくても友情が深い人は深いままですし浅い人は浅いままだと思うんですよ。稀に親友になるきっかけになる事があるかもしれませんがそんなの稀です。わざわざその"稀"を目当てに開くほどの物ではないと思います。第一に日本の学校で得られる友情って意味があるんですか?意味がないとは言いませんがあんな偽物の上辺だけの付き合いにそんなに大きな意味があるとは思えません。友達というのは同調圧力ではなく相互リスペクトによって成り立つべきです。日本の学校でできる友達はほとんどが前者で成り立っているような気がします。

最後に自己達成感を養うってなんでしょう。たかが強制されたやらされた学校行事を1つ終わらせたぐらいで得られる自己達成感なんてそんなに意味があるように思えません。みなさん思い出してください。本当に意味がある自己達成感っていうのはどんなに辛い時でも「自分は過去に○○を達成させたから今度も乗り越えてみせる」っていう自信になるような感情ですよ。辛い時に学校行事でそんな事思った事ありますか?ないですよね。

 

なんというか学校教育はあまりに聖人君子を育てようとしすぎてると思うんですよ。そりゃラブライバーですから僕だってこれらの重要性は分かりますよ。適切なチームワークを持ち協働する事はほぼ全ての人間に高次元の喜びを与えますし、高いパフォーマンスも発揮します。友情だって大切です。適切な友情関係はその人を大きく成長させますし困難に直面した時にも大きな支えになります。自己達成感から来る高い自尊心はその後の人生の飛躍に大きく関わってきます。一回何かで自信をつけた人たちはやっぱりすごく強いです。

でもだからと言ってそれを手にできる人たちはごくごく一部です。学校教育でこれでもかとやっているのにです。*2そんなら意味がないんじゃないんでしょうか?

適切なチームワークを持つ方法なんてそんな簡単に分かったら誰も苦労しませんし、相互リスペクトで成り立つ友人関係を構築するのは高い困難を伴いますし、強い自己達成感は全員が全員体験できる程度の達成じゃ得られないですよ。

みんながみんなこれらを十分に得るなんて無理なんです。そして少なくとも今の学校行事で得ることはほぼあり得ないことだと僕は思います。

もちろん誰とでも馬鹿騒ぎする事が好きな人たちだっていますから取りやめろとまではいいませんけど、自由参加でいいんじゃないんでしょうか? 何事も嫌々やっていいことなんて何もないですよ。

それかそういう下らない名目を取り下げて、理不尽に耐える訓練という事にすればいいんじゃないんでしょうか。現実を教える事は大切です。どこかで適切なきれい事に気付いた人だけがきれい事を覚えればいいのです。気付くヒントなんていくらでもネットやテレビや本に転がっています。気付かなかった人は自己責任です。

 

 

教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」 (光文社新書)

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 こないだ読みましたけど割と面白かったですよ。特に最後の章にある柔道の安全対策に関するお話は少し明るい未来が見えてきます。

*1:僕は組体操のリスクがあまりに高いと思うのでそれを辞めて、組体操が駆逐したのがソーラン節、いやそれじゃちょっと古い気もしますから適当に流行の曲のダンスでもやればいいと思います。

*2:まあ友達だけは例外な気もします